「経営事項審査」って?(その3~審査項目⑥~)

投稿日:2024年3月1日 | 最終更新日:2024年5月13日

こんにちは。行政書士の中居弘和です。
前回に引き続き経営事項審査についてご説明させていただきます。

~過去の関連記事~
「経営事項審査」って?(その3~審査項目①~)「審査項目について」
「経営事項審査」って?(その3~審査項目②~)「経営規模に関する評点(X1、X2)について」
「経営事項審査」って?(その3~審査項目③~)「経営状況に関する評点(Y)について」
「経営事項審査」って?(その3~審査項目④~)「技術力に関する評点(Z)について」
「経営事項審査」って?(その3~審査項目⑤~)「その他の審査項目(社会性等)(W、W1)について」

今回は前回に引き続き、経営事項審査のその他の審査項目(社会性等)(W)についてご説明させていただきます。

~その他の審査項目(社会性等)ってどんな項目なの?~

(1)建設業の営業継続の状況(W2)
W2は、営業年数の点数(W21)及び民事再生法又は会社更生法の適用の有無の点数(W22)の点数の合計として求めます。
営業年数の点数(W21)は、建設業の許可又は登録を受けて営業を行っていた年数に応じて評価されます(最低0点、最高60点)。
ただし、営業休止期間は営業年数から控除しなければならないので注意が必要です。なお、年数と点数を示した表については各行政庁の経審の手引きに掲載されていますので、そちらをご参照ください。
民事再生法又は会社更生法の適用の有無の点数(W22)は、民事再生法又は会社更生法が適用されている場合に「-60点」として評価されます。

(2)防災協定締結有無の点数(W3)
W3は、国、特殊法人等又は地方公共団体との間で災害時の防災活動等について定めた防災協定を締結している場合に、15点として求めます。

(3)法令遵守状況の点数(W4)
W4は、審査対象年に建設業法第28条の規定により指示され、又は営業の全部若しくは一部の停止を命ぜられたことがある場合に、以下の区分で評価します。
・無し⇒0点
・指示をされた場合⇒15点減点
・営業の全部若しくは一部の停止を命ぜられた場合⇒30点減点

(4)建設業経理状況の点数(W5)
W5は、監査の受審状況(W51)及び公認会計士等数(W52)の点数の合計として求めます。
計算式は以下のとおりです。

建設業経理状況(W5)=監査受審状況の点数(W51) +公認会計士等数の点数(W52)

監査受審状況の点数(W51)は、監査の受審状況に応じて以下のように評価します。
・会計監査人の設置⇒20点加点
・会計参与の設置⇒10点加点
・経理処理の適性を確認した旨の書類の提出⇒2点加点
(なお、確認・署名する経理実務責任者は、告示第一の四の5の(二)のイに規定する公認会計士等(登録経理試験1級合格者を含む。)になります。)
・無し⇒0点
公認会計士等数の点数(W52)は、以下の算式により「公認会計士等数値」を算出し、年間平均完成工事高に応じて評価します。
年間平均完成工事高と公認会計士等数値を示した表については各行政庁の経審の手引きに掲載されていますので、そちらをご参照ください。

公認会計士等数値=公認会計士等の数(登録経理試験1級合格者を含む)×1 +登録経理試験2級合格者等の数×0.4

W2~W5の項目は少しボリュームがありましたので、W6以降は次回でご説明させていただきます。

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