常勤役員等(経営業務の管理責任者等)①
投稿日:2023年6月28日 | 最終更新日:2024年5月13日
こんにちは。行政書士の中居弘和です。
建設業許可を取得するには5つの要件があります。それぞれの要件について順次説明させていただきます。
1つ目の要件、「建設業に係る経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有すること(常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の設置及び社会保険加入)」についてご説明させていただきます(ボリュームがあるので複数回に分けてご説明させていただきます。)。
1.「常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の設置」について
まず、「常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の設置」についてです。
許可を受けようとする方が法人である場合は常勤の役員のうち1人が、個人である場合には本人または支配人のうち1人が次のイ、ロ、またはハのいずれかに該当することが必要になります。
イ 常勤役員等のうち1人が、建設業に関し、次のいずれかに該当する者であること (1)建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者であること。 (2)建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者(経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。)として経営業務を管理した経験を有する者であること。 (3)建設業に関し6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有する者であること。 ロ 常勤役員等のうち1人が次の(1)、(2)のいずれかに該当する者であって、かつ、当該役員等を直接に補佐する者として(3)~(5)に該当する者をそれぞれ置くこと (1)建設業に関し2年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限る。) (2)5年以上役員等としての経験を有し、かつ、建設業に関し、2年以上役員としての経験を有する者。 (3)5年以上の財務管理の業務経験を有する者 (4)5年以上の労務管理の業務経験を有する者 (5)5年以上の業務運営の業務経験を有する者 ハ 国土交通大臣がイ又はロに掲げるものと同等以上の経営体制を有すると認定したもの |
これらの要件について、少し詳しく説明させていただきます。
2.「常勤役員等」って?
では、要件にある「常勤役員等」とはどういうものでしょうか?これは、「法人」の場合と「個人」の場合で異なります。
「法人」の場合 → 役員(※1)のうち常勤であるもの(※2)
「個人」の場合 → 事業主本人またはその支配人(※3)
(※1)
「役員」…業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者
「業務を執行する社員」…持分会社の業務を執行する社員のこと
「取締役」…株式会社、特例有限会社の取締役のこと。
「執行役」…締め委員会等設置会社の執行役のこと。
「これらに準ずる者」…法人格のある各種組合等の理事等のこと。
(※2)
「役員等」には、執行役員、監査役、会計参与、監事及び事務局長等は原則として含まれません。
(※3)
「支配人」…事業主に代わって、その営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をなす権限を有する使用人をいい、商業登記されているものに限ります。
3.「建設業に関し」って?
全ての建設業の種類をいい、業種ごとの区別はなく、全て建設業に関するものとして取り扱います。
4.「経営業務の管理責任者としての経験を有する者」って?
業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、経営業務の執行等建設業の経営業務について総合的に管理した経験を有する者をいいます。
また、単なる連絡所の長又は工事の施工に関する事務所の長のような経験は含まれません。
なお、常勤役員等が営業所の専任技術者としての基準を満たしている場合には、同一営業所(原則として本社又は本店等)内に限って当該技術者を兼ねることができます。
中居弘和行政書士事務所では、建設業許可申請に関するご相談を承っております。
岩手・盛岡で建設業許可申請を考えている方で、お困りごとやちょっとした疑問点などございましたら、お気軽にご相談ください。
TEL:019-656-6382 メール:nkhr.gyosei@gmail.com
【お問い合わせフォームはこちら】