「経営事項審査」って?(その3~審査項目②~)
投稿日:2024年2月26日 | 最終更新日:2024年5月13日
こんにちは。行政書士の中居弘和です。
前回に引き続き経営事項審査についてご説明させていただきます。
(前回の記事「審査項目について」は【こちら】をご参照ください。)
今回は経営事項審査の審査項目の中の経営規模に関する評点(X1、X2)についてご説明させていただきます。
1.完成工事高に係る評点(X1)ってどんな項目なの?
(1)完成工事高に係る評点(X1)の概要
X1の評点は、総合評定値の中でも大きな割合(25%)を占めるもので、業種ごとの直前2年又は3年の年間平均完成工事高をもとに算出します。
このとき2年平均と3年平均のどちらにするかは、自身で有利な方を選択することができます。
ただし、業種ごとに2年平均、3年平均を選択することはできないのでご注意ください。
例)「(建)は2年平均、(土)(と)は3年平均」ということはできません。
(2)完成工事高に係る評点(X1)の計算例
完成工事高に係る評点(X1)は、先述のとおり、直前2年又は3年の年間平均完成工事高をもとに算出します。
年間平均完成工事高が2億円だった場合は、以下のようになります。
X1=28×(千円単位の年間平均完成工事高)÷50,000+678(※1)
=28×200,000÷50,000+678=790
(※1)この計算式は、年間平均完成工事高により異なります。表については各行政庁の経審の手引きに掲載されていますので、そちらをご参照ください。
2.自己資本額及び平均利益額に係る評点(X2)ってどんな項目なの?
(1)自己資本額及び平均利益額に係る評点(X2)の概要
X2の評点は、自己資本額の点数(X21)及び平均利益額の点数(X22)の合計点を2で除した数値(小数点以下切り捨て)として求めます。
(2) 自己資本額の点数(X21)
X21は、自己資本の額(=純資産合計の額)又は平均自己資本額(2期平均)をもとに算出します。
(3) 平均利益額の点数(X22)
X22は、平均利益額(営業利益+減価償却実施額の2年平均)をもとに算出します。
(4)自己資本額及び平均利益額に係る評点(X2)の計算例
自己資本額が2億円、平均利益額が1億円だった場合は、以下のようになります。
X21=19×(千円単位の自己資本額)÷50,000+691(※2)
=19×200,000÷50,000+691=767
X22=15×(千円単位の平均利益額)÷20,000+666(※2)
=15×100,000÷20,000+666=696
X2=(X21+X22)÷2=(767+696)÷2=731.5 ⇒ 731(小数点以下は切り捨てになります。)
(※2)この計算式は、自己資本額、平均利益額により異なります。表については各行政庁の経審の手引きに掲載されていますので、そちらをご参照ください。
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