建設業許可に関するQ&A~その1(一式工事について、他県の業務を請け負う場合、代表者交代時の許可通知書の新規発行について)~

投稿日:2024年3月6日 | 最終更新日:2024年5月13日

こんにちは。行政書士の中居弘和です。
今回は建設業許可に関する疑問についてご説明させていただきます。
疑問に思うことは多々あるかと思いますので、複数回にわたってご説明させていただきます。

【目次】
Q1:「土木一式工事(土木工事業)」、「建築一式工事(建築工事業)」の許可があれば、どんな工事でも請け負えるんですよね?
Q2:当社は岩手県知事業者(本店:盛岡市)なんですが、今度宮城県仙台市の工事を請け負うことになりました。他県の工事を請け負う場合は「大臣許可」を取得しなければいけないんですか?
Q3:当社の代表取締役が交代したんですが、新しい「許可の通知書」はもらえますか?

Q1:「土木一式工事(土木工事業)」、「建築一式工事(建築工事業)」の許可があれば、どんな工事でも請け負えるんですよね?

A1:建設業許可に関する疑問点で定番のご質問ですね。
結論から申し上げますと、どんな工事でも請け負うことはできません。
そもそも、一式工事とは「総合的な企画、指導及び調整のもとに土木工作物又は建築物を建設する工事」なので、建設業法に定められている27の各専門工事の許可をもっていない場合は、500万円以上(税込)の専門工事を単独で請け負うことはできません!
例えば、建築一式工事(建築工事業)の許可を受けていても単独で500万円以上(税込)の内装工事を請け負う場合は内装仕上工事業の許可が必要となります。

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Q2:当社は岩手県知事業者(本店:盛岡市)なんですが、今度宮城県仙台市の工事を請け負うことになりました。他県の工事を請け負う場合は「大臣許可」を取得しなければいけないんですか?

A2:建設業を営む営業所の所在地が、本社のみであれば知事許可、本社以外の道府県にも所在する場合は大臣許可となります。 施工する現場の場所は関係ないので、知事許可の事業者でも他道府県において施工することができます。
ただし、現場ごとに技術者を配置することは必要ですし、請負契約の締結は「許可のある営業所」でしか行えない点には注意が必要です。

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Q3:当社の代表取締役が交代したんですが、新しい「許可の通知書」はもらえますか?

A3:こちらもよくあるご質問ですね。私が盛岡広域振興局にいた時もお電話や窓口で同じお話を受けることがありました。
結論から申し上げますと、新しい許可通知書は発行されません。
「え!?じゃあ元請業者さんや金融機関さんに提出をもとめられたらどうすればいいの?」という疑問も出てきますよね。
その場合は、受理印が押印されている「変更届(様式第22号の2)」の写しをお渡しすることになります。
なお、岩手県知事許可の場合は、手数料が県収入証紙で400円かかりますが、「許可証明書」を発行してもらえます。

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以上、建設業許可に関する疑問についてでした。

中居弘和行政書士事務所では、建設業許可申請に関するご相談を承っております。
岩手・盛岡で建設業許可申請を考えている方で、お困りごとやちょっとした疑問点などございましたら、お気軽にご相談ください。
TEL:019-656-6382 メール:nkhr.gyosei@gmail.com
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